お茶碗一杯の栄養
ごはんには様々な栄養素が含まれています。
ごはんといえば糖質(エネルギー)のかたまりと思っていませんか?
意外や意外、お茶碗一杯分のごはんには様々な栄養がたくさん含まれているのです。
ごはんは、昔、日本人のタンパク源でした
意外と知られていませんが、ごはんにはタンパク質がたくさん含まれています。ごはんは、昔、日本人の重要なタンパク源でした。ごはんに足りないリジンも、大豆のタンパク質が補うので、ごはんに味噌汁という理想の組み合わせができたのでしょう。
タンパク質は血や肉、細胞を形成し体の基本をつくる大切な栄養素。高タンパクな食生活が良いとそれるのはその為で、特に成長期にはたくさん摂りたいものです。また、ごはんはタンパク質の利用効率を高めるエネルギー源でもあるので、おかずと一緒に残さずちゃんと食べましょう。
ごはんの方がパンより低カロリー
脂質はエネルギー源として重要であり、肌の潤いを保ったりするうえでも必要ですが、摂りすぎに気をつけなければ、肥満や成人病の原因になります。
高カロリーになりがちな現代の食生活では、十分な脂質がおかずからとれるので、主食くらいは低脂肪なものにしたいもの。
その点、お茶碗一杯のごはんの方が食パンを一枚食べるより低カロリー。しかも、パンにはバターやマーガリンを塗ったりするうえ、脂っこい料理の方が合うことも考えると、ごはんを中心とした食事の方がダイエットに適しているといえます。
体に必要なビタミンやミネラル
お茶碗一杯のごはんの中の栄養を身近な食品に置き換えてみると、プチトマト3個分のカルシウム、とうもろこし1/3本の鉄、さやえんどう12枚分のビタミンB、そしてレタス1枚半にあたる食物繊維・・・。
最近不足が問題視されているマグネシウムや亜鉛といったミネラルも、それぞれグリーンアスパラガス5本、亜鉛ならほうれん草1/2束分あります。
体内の細胞や血管の若さを保つ、“老化防止ビタミン”であるビタミンEは発芽する食品に多く、ごはんにもゴマ小さじ8杯分に匹敵する量が含まれています。
ごはん食はいろいろな食品と組み合わせやすく、栄養バランスが良い
ごはんは栄養的に優れた食品で、和・洋・中、どんなおかずにもよく合います。
また、日本ではごはん中心に主菜・副菜といった複数のおかずを食べるので、一日にとる食品の種類が多く、自然に栄養のバランスが良くなります。もちろん、パンやめん類を主食とした場合でも、組み合わせに注意すれば栄養のバランスがよい食事はできますが、どうしても素材や調理方法が限られます。たとえば、ごはんならムニエルにした魚でも焼き魚でもおかずに合いますが、パンに焼き魚は合いません。また、健康によいといわれる食品は、ごはんによく合います。たとえば、タマゴ、肉、魚といった動物性タンパク質はごはんにもパンにも合いますが、豆腐、味噌、納豆といった植物性タンパク質の食品は和食向きだし、イワシ、サバ、サンマなど最近注目のDHAを多く含む背の青い魚もごはん向き。
ビタミンAが多くガン予防に役立つ青菜類も、ほうれん草なら洋食メニューも考えられますが、小松菜や春菊となると和食に限定されてきます。カルシウムが多い小魚や海草類を使った料理も和食に多くみられます。
このように、ごはんを主食とした食事は、栄養バランスがよい理想の食生活。しかも低カロリーです。
ごはんの主成分、糖質は効率よくエネルギーになる燃料
ごはんは糖質を多く含む食品。糖質は、脂質やタンパク質より早くエネルギーになる効率的な“燃料”です。
女子テニスの伊達選手が試合前におにぎりを食べて熱戦に臨んでいるという話しは有名ですが、これも理にかなっているわけです。
また、ごはんはパンやめん類より低カロリーなのに、腹もちがよく元気が持続します。